交流活動 | 市川国際奨学財団 Ichikawa International Scholarship Foundation

冬季交流会

3月20日（日）に四日市市環境部が運営する環境未来館にて研修を受けてきました！

施設のスタッフ方から解説を受けながらの施設の見学。90分じっくりと学ばせて頂きました。続いて、語り部の方からおはなしを聴き、対話形式で理解を深めました。

大気汚染に苦しむ地域からの留学生の皆さんも何らかの示唆を受けられたのではないでしょうか。その後京都に戻り、食事をしながらの意見交換会。皆さんそれぞれの意見、想いを共有できた有意義な時間だったと思います。

皆さん、たいへんお疲れ様でした！

では、参加してくれた奨学生の感想をご覧ください！

金佑榮

四日市市では、昭和 30 年代に四日市公害が発生し、多くの人が公害病に苦しんでいた。その歴史と教訓を次世代に伝えるとともに、環境改善の取り組みや産業の発展と環境保全を両立したまちづくり、さらには、その経験から得た知識や環境技術を広く国内外に情報発信することを目的に「四日市公害と環境未来館」を開館したのである。

四日市市の公害問題の解決にあったて、地域住民運動が極めて大きな役割を果たしていたのは言うまでもない事実であるものの、実際にどのような組織が存在し、どのような活動をしていたのかがどうしても気になるところである。

自治会は一般的に、日常的な住民への情報伝達や住民要望のとりまとめから、地域の道路建設などの都市計画関係、ゴミ処理などの衛生関係、保険・福祉関係、防犯関係等に至るまで様々な面で行政運営の補完的役割を担当していた。また、それに伴う地域内のさまざまな意思決定に関与し、同時に住民の利害調整機能を果たしながら、住民意思をまとめて行政施策に反映させていく機能をも発揮してきた。さらに、自治会は各地域のさまざまな既存の住民組織の活動を人的・資金的に支え、地域のまちづくりに貢献してきたことは紛れもない事実である。このような傾向は四日市においてとくに妥当し得るものであり、その意味で、四日市の地域住民組織において中核となるアクターは自治会だと言って過言ではない。

自治体行政は、こうした自治会の機能に依存しつつ、同時にそれらを側面から支える役割を果たしてきた。四日市の場合、行政の出先機関としてその役割を果たしてきたのが、各行政区に設置された‘地区住民センター’であり、地区市民センター職員および館長は、自治会を中心とした地域住民組織との連携により住民の意思決定や利害調整等に関与してきた。このように自治会は、実質的に地域統治の機能を担当していた。

今回の研修を通じて、自分にとって、最も勉強になったのは次のようである。まずは、市民組織による社会変革の可能性をもう一度確認した点である。また、結局のところ、我々の社会科学者たちが社会全体の持続可能な発展に向けて目指すべき方向性は、‘人’のことを大切にすることであろう。

徐宇中

今回、市川国際奨学財団のお陰で、三重県の四日市公害と環境未来館に見学することができました。また、被害者の語り部も聞けました。貴重な経験をいただけまして、心から感謝を申し上げます。

四日市公害と環境未来館に入った時に、最初に、四日市という都市歴史から紹介されました。四日市は、昔は漁村で毎月の四の日に、つまり、4日、14日、24日に市場が開かれたことにより、四日市と呼ばれてきました。海に近いので、海山物が豊富で、漁師さんが多かったみたいです。時代の流れで、約半世紀前、当時の日本は戦後復興から高度経済成長期に入りました。経済優先の社会背景のもと、四日市を含む全国各地に大規模な工場が次々と建設され、特に、大きなコンビナートもできて、工場周辺ではさまざまな公害が発生しました。実は四日市の大気汚染の話は日本に来る前に聞いたことがありました。しかし、その時は、実は大阪や、関東、九州まで日本全国、大気汚染が広がっていたということは初めて知りました。

その内、四日市は、大気汚染によって多くの人々がぜん息に罹患するなど「四日市公害」と呼ばれる深刻な公害問題が生じました。その時代に生まれた人々は本当に大変な生活を送っていたと思います。なぜかというと、今の中国はまさに昔の四日市のようです。展示品や被害者の録音を聞いたら、心が痛いです。中国は全く同じことが起こっているのに、何もできないという自分の無力感が感じました。

四日市は、市民、企業、行政が一体となった環境改善の取り組みにより、昭和51年度には、ぜん息の主な原因とされる二酸化硫黄濃度が、国の基準を市内全域でクリアするなど、大幅に環境が改善されましたと報告しました。すごい努力だと思います。

私の考えとしては、国が復興すると、工業化して、高度経済成長期が必ず来ます。その時に、市民、企業、行政が一体となって、経済優先にします。そうすると、必ず、環境問題が出てきます。昔のイギリスやアメリカや日本は、すべて経験をしてきました。それは、歴史の中の大きな流れです。今の中国もこの苦痛な体験をしています。これから、中国にとって、一番重要な課題は環境問題になります。多分、10年20年をかけて、環境問題を取り入れなければならないです。犠牲になるのは庶民です。そこは一番気になります。従って、このような悪循環が起点から起こらないように、何かの努力が必要だと思います。今回はこの答えは見つからなかったが、これから探してみたいです。

姜敏花

実は私は２月までずっと補充講義がありました。この講義の中で、持続可能な経営方法ってゆう講義がありました。社会が複雑になって、企業は企業の力だけ生き残るができなくなって、関わる存在が昔と比べて沢山増えてきました。いわゆる、利益関係者でありますが、この利益関係者のニーズと充足するのが企業の新しい役割であります。ただ利益を出して株主に還元することだけではなくて、長く企業を運用するために社会にも還元することも大事であります。これは最近新しく脚光を浴びる概念にあります。

その概念に基づいて企業は新しく社会のために色々な活動をやっています。いわゆるCSR活動ますが、地球環境、教育とかぜんぜんできない学生のために教育の機会を提供するなどが例として挙げられます。ここまでが私が教えてもらった講義の要約であります。ありがたいことですが、今度の研修は私が教えてもらったことに関わって、個人的に楽しみました。

まず、研修として私が訪問した四日公害と環境未来館の歴史を見て興味ができました。四日市市で公害が発生し、多くの人が健康被害を受けました。歴史的に見れば、日本はちょうど戦争が終わってまた経済の復興のため、国家的にも、企業からにも頑張る時期だと思います。大きな目標—経済復興—があるから、この目標達成があるだからこそ、日本のみんなが幸せになるとかんがえられる時期だと思います。いわゆる財閥の企業さんは利益を出すことしか考えずに開発だけ考えました。

小さい犠牲があっても大きな目標があるからしょうがない、と感じることがその時期の日本の雰囲気はずです。でも、考えたらこれは日本の問題だけではなくて早い経済発展と共に発生する問題であります。その理油で私がその戦うことに驚きました。みんな当たり前だと思いながら諦めるのが普通だと思いました。でもこの企業さんを訴えて長い戦いになっても諦めずに闘争しました。この戦いを始める方に謹みたいと思います。なぜながら、今も大手の企業に対して戦うことは難しいと思われるのに過去はもっと無理だと感じられるはずです。社会の雰囲気もたとえ何名ぐらい死んでも、日本経済のためだったら意味ある犠牲ということであります。

そして直接にその話を聞いていただいて、その長い戦いがどんあに苦しいか漠然に想像すらできなかったです。裁判官さんから勝訴を宣言される時も工場の煙突から煙が出て、勝ってもなにも変わらないとおっしゃたんですが、この貴重な勝利は意味が大きいと思います。まず、誰かを認識させることがその大きな意味だと思います。企業はただ利益を出せて雇用、株主に利益の還元、税金を国に払うことだけではなくて、国民と共に存在するものであります。これはこの勝利の前には認識されない概念でありますが、その勝利をきっかけに認識させることとなりました。また、未来のために意味ある勝利だと思います。この裁判をはじめ、企業に環境保護のために内部的に努力を始め、技術の開発とかがその例であります。

直接に貴重なお話聞いていただいて沢山の勉強になってうれしかったです。そして、久しぶりにみんな集まって勉強のお話も共有して癒されました。実は最近心的に苦しいことばかりでしたけど、博士の方の色々な話聞いていただいて心が安定されました。私だけで苦しいことではなくて勉強または研究する人だったらみんな経験する気持ちだと感じてこころが強いでした。専攻に関わる実際的な経験していただいてそして美味しいもの食べられてみんなと会って幸せな研究だと思います。ありがとうございます。

金垠昊

2016年になって初研修参加になると思います。今回はありがたく京都で待ち合わせになったので以前よりは楽だったんですが遠く住んでいた他の方には申し訳なかった気がしました。今回は三重県四日市市という昔戦後石油関連産業基地である工場地で環境の大事さを勉強させてもらいました。場所的には京都から離れて名古屋に近い所だったので名古屋まで新幹線で行ってから近鉄電車で大阪行きで少し南に向かう感じでした。なぜわざわざ名古屋まで行って逆に戻る感じになったのかは分かりませんが恐らく時間と路線的に最適であるからでしょう。名古屋は友達が一人暮らしているので経験はありますが、近鉄を乗るのは初めてだったのでそれなりの楽しさもありました。OBの方で同じ京都大学で勉強しているドクターの韓国人と運動と健康に関して研究する中国人と会えて色々楽しい話が出来ました。

四日市で起こった過去大気誤嚥の事は今回の研修で初めて知った事であり、僕も研究内容が工学系なのである程度関連がある分野でもあります。ちゃんと事前調査までしてきた方もいらして僕は本業ではないですがこういう化学物質を取扱いしている者であるのに少し恥ずかしい気持ちになったような気がします。とりあえずせっかくの機会なのであの場所で何が起きてどういう被害が発生したのか、そしてその被害者と環境問題の解決の流を直視して見ようと思いました。

戦後、生産基地でもあった所を石油産業関連大手企業の工場が政府の計画の基で立てられて、工場は町の新しい職場になりました。設計する当時空気清浄フィルターが真面になってなかったらしく、工場を建てる時ドイツから派遣して来たエンジニアから警告を受けたらしいが、後でどれほど恐ろしい結果になるか考えず工場を完成させたと聞いたような気がします。工場が稼働してから誤水・煙をフィルターなしで放流した結果、町の環境は取り返しが難しい程破壊され、主民達、勤労者も様々な病気に引っかかってしまいました。それで当時勤労者たちは専門家さんや、弁号士団を構成して誤嚥問題を放置した会社に対して勝判決を受け、国家からも環境問題に対して改めて問題意識を持つ事になり、被害者に対しても治療保障や、健康診断など少しずつ解決の方に向くようになって数十年がたったいまになってはいつも煙の空から青い空が見えるようになりました。当時町で暮らしていた方の生存者おじいさんからの話も聞かされて大変大事な事を聞く機会でした。

この間、被害者と町の主民たちは企業と政府に対して酷く、辛く、長い闘いだったと思われますが実は韓国でも似たような事があったのを今更になって調べてから知りました。それで違った事はちゃんと未来の世代に伝えるため記念・記録されて、子供からもよく分かるように出来ている事を見て感心しました。僕が子供のころ、こういう教育は受けた事があったような気がしますがこんなにまともに教育的な施設は見たことが無かったような気がします。韓国でもぜひこういう記念館があるといいと思います。

話は変わって韓国の話ですが、四日市市みたいに空気誤嚥・水実誤嚥までは起こってないが、2012年サンスンの半導体工場でも勤労者たちが発癌物質に長時間露出され若者たちが白血病などで死亡した事が起こり、会社としては産業災害として認めてない、事後被害者たちに裏でわいろを出して「外にバラスな」など酷いマネをする事件が起こって、被害者たちは未だにも裁判進行中であります。こういうケースがありまして今回の研修は他人の話見たいな感じにはなれなかった経験でした。どうかいい向きになってほしいところです。

金汝卿

今回、私たちが見学したのは四日市にある公害と環境未来館であった。見学先の名前を聞いた時は単なる環境保護に関する博物館だと思っていた。四日市がある三重県に対する私のイメージは海産物と米が美味しい環境がきれいであったためである。とはいえ、四日市市立公害と環境未来館は実際の被害とそこからの成り立ち、その成果によって建てられた記念館であった。

私たちが訪問した当日は非常に天気が良く、風は強かったが春が近づいていることが実感できる日だった。約２時間半程度で着いた四日市の空も非常に美しく、気軽い気持ちで訪れた未来館では、案内と解説の市からの担当者と当時の原告であった方に会えた。四日市における大気汚染問題が非常に深刻で、それが原因になり、喘息という病気に苦労した菅者の一人であった。明治維新以来は原料を扱う工場が建てられていたが、戦後復元事業の一環として国家からの奨励事業として化学関係の工場が続々建てられた。そのため、洗濯物を室外で干せないほど大気が汚染され、他の地域に比べて気管支関連の病気菅者が著しく多くなる。市民運動から始まった四日市の環境運動は裁判で勝訴することをきっかけに政府による政策の整備と企業側の積極的な努力によって、今日のような美しい空を取り戻せることができた。案内と解説をしてくれた方は四日市生まれの若い女性で、このような事実を他の地域の大学に進学してから分かるようになったという。また、色々な話から四日市の空を取り戻せたことへのやりがいや嬉しさ、裁判できるように支えてくれた澤井さんへの思いなどが伺えてとても意義深かった時間になった。

自分が京都市と京都府に有効なヘイトスピーチ対策を求める活動に少々参加していたこと、ここに訪問する何日間前、私は福島を訪れ、そこで活動をしている人たちの話を聞けるきっかけがあったことがあり、裁判と市民運動いう面により大きく引っかかった。私が参加している活動も2009年12月に起きた在特会による朝鮮初級学校襲撃事件に対する裁判に勝訴し、その後の活動の一環として当時の裁判に参加した弁護団と研究者、市民活動家の中で京都に基盤をおいている人たちが集まって続けている活動である。この活動をしていると当然被害者の話を一方的に聞くことによって問題の深刻性を覚えるため、自然に被害者の側に偏っていくことになる。しかし、この未来館では行政側の話、企業側の話も含めて当時のことを伝えていることが非常に印象的であった。全ての人に満足を与える結果ではなかったものの、各自が相手の事情に耳を向けて分かり合えたこと、その上にできる限りの努力を注げたことによって今日の空を戻せることができたのではないかと思った。私たちが話し部の方の話だけではなく、案内をしてくれた公務員の話を直接聞けたことも、その意味でも大事であると思われる。

私が参加している活動は海外や国際条約では犯罪とされるものとされることであり、公害問題とは性格的に異なる部分が多い。とはいえ、単に海外事例や問題自体のみ見ていくのではなく、相手を理解しようとする努力と、そこに内在している社会的、文化的問題をともに考えていけなければならないと思う。さらに、活動をしながら行政の人たちの話を聞いてみると、個人の考えと仕事の間での人間としてのジレマをよく目にするが、未来館ではこれらの全てを含めた加害者側である企業、被害者側である住民たち、ある意味では加害者でありながら中立的立場が求められる政府の三者間の「分かち合い」が見えて非常に良かった。

この三者間の立場を伝えるという面において、「正しいこと」を伝える、継承する方法も非常に印象的であるものである。歴史的経緯や事件の内容、当時の実態などの概要は目にすぐ入る形で展示されているが、それに対する詳しい内容を見るためには引き出しを引かなければならないという手間、三者の語りを伝えている方法、三者の展示が丸型になっていることで、どこの展示を接するのかを展示を観る側に任している展示型は、未来館特有の展示方法だと思う。おそらく、これは三者の話を伝えるための努力によるものではないかと考えられた。この点については福島で感じたことが思い出した。いろいろなことを知るようになったが、会津若松市には現在も原発で働いてる労働者の家族が多く住んでいる。その調査をした友だちから、当時から今日まで東京電力の職員である人の家族の話を聞いたことがある。被害者でありながら加害者である人々のものごとが非常に印象深かった。今日の福島と未来館の過去（ヒストリー）と関る部分は非常に多いが、単にこれだけでもある「事件」には多くの人々があり、その物語がある。私において未来館の最も良かった点は、単に環境の問題を訴えることにとどまらず、そこに住んでいる、関わっている人たちの語りを伝えている点であった。それは研究も同じなことであると思い、自分の伝え方について再考できる機会を与えた経験だった。

黄倩雯

二〇一六年三月二十日に、三重県四日市の四日市公害と環境未来館に見学に行きました。

三重県四日市公害と環境未来館での見学は、初めてです。ここでは四日市公害についての展示だけではなく、三階で市立博物館常設展もあります。私たちは三階の常設展階からの順に見学して、四日市の歴史の流れの体感がしました。私たちはまず、博物館常設展の弥生時代から中世、近世を経て、そこで近代から現代、さらに、未来の環境についての展示を見学しました。明治以降の四日市港の発展とともに、戦争を経てコンビナートが四日市にできるまでの様子を、当時の写真や映像、人々のくらしの環境の展示によって、知りました。

そのあとは、四日市公害についての展示を見学しました。昭和三十年代、四日市の港を埋め立てて石油化学コンビナートという大規模な工場の団地がつくられることになりました。最初、四日市市は全国有数の石油化学工業都市として歩み始め、町の人たちは喜びをしましたが、その後、予測できなかった問題がたくさん起こってきました。工場からの煙で空気は汚れ、排水が流された海に住む魚からは異臭がしました。海から風が吹くと悪臭が漂いました。さらに、コンビナートの近くでは、ぜんそくの患者が増えました。それは公害です。

四日市公害は日本に来る前に日本でもっとも有名な四つの公害、水俣病、第２水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそく中での一つとして、名前だけ知りましたが、具体的な発生原因、症状などがわからないでした。四日市公害と環境未来館では公害の発生、原因、症状、四日市まちづくりの変遷、環境改善の取り組みなどについて、詳細に展示しております。

そこで当時を語った証言映像や肉声などを体感し、市に寄せられた苦情やデータをもとに公害の実態を感じることができました。その展示の中で、最も印象に残るのは四日市公害裁判シアターで放送した映像のことです。一九六七年、広がる公害問題をなんとかしようと磯津の公害認定患者がコンビナート企業を相手に裁判を起こして、そこで放送しているのは、当時の映像や、新たに撮影した証言を交えた映像です。当時の法律ではぜんそくの原因を特定して補償を受けることができませんでしたので、患者の中の九人が工場を訴える裁判を起こしました。五年かけて続いた裁判は、患者側の勝訴で終わりました。この裁判によって工場の煙が四日市ぜんそくの原因と認められたのです。また、裁判では工場だけでなく、国や県、市の責任も指摘されました。そこで、当時を語った証言映像や肉声などを体感できて、深い印象を残りました。

そのあと、語り部の方の話を聞きました。公害健康被害者であり、四日市公害裁判原告の中の九人中の一人で、私たちに当時の状況を具体的に話してくれました。漁師であるその方は、当時汚染された海の話をし、公害の状況を詳しく話をしました。その方から、当時裁判のため、公害健康被害者を支えてくれた人々の話も聞いて、すごく感動いたしました。また裁判後、市民、企業、行政が一体となった環境改善の取り組みにより、大幅に環境が改善できた話を聞いて、自分も責任感を感じました。

四日市は約半世紀前に、公害が発生しましたが、市民、企業、行政が一体となった環境改善の取り組みにより、大幅に環境が改善されました。今世間に、環境問題は一つの地域とか、一国の問題だかではなくて、国際的な問題となります。経済発展のため環境を破壊し、人間が健康を失うまでするのが大間違いです。地球は全人類の宝物で、みんなの力で守らなければまりませんと痛感いたしました。

顧冬明

3月20日に、市川国際奨学財団の奨学生の皆さんと一緒に三重県四日市公害と環境未来館へ見学に行きました。　うちのゼミに留学生は私一人だけですが、普段にたまった研究の悩みや困難などは、話せる相手はなかなかいません。

うちのゼミに留学生は私一人だけですが、普段にたまった研究の悩みや困難などは、話せる相手はなかなかいません。

久しぶりに皆さんに会って、研究の話とか、生活の話とか、人生の話とか、いろいろとみんなと話し合って、先輩たちにもアドバイスを聞きました。きれない話をつづいて、勉強になって、楽しかったです。

今回の見学する前に、私は日本の水俣病しか公害がわかりませんでした。今回のチャンスで、四日市という所を知って、50年前にあそこで発生したことを知りました。

戦後の苦境から抜け出すために、日本は環境を保護するより、経済の発展をひたすらに注目しました。

そのせいで、東京などの大都市にもかかわらず、全国的に環境の悪化は真剣になっていました。四日市市もその中の一つでした。

公害と環境未来館に展示されたのは、四日市市の弥生時代から中世、近世を経て、現代の歴史、さらには未来の環境への展望です。そして、50年前経済成長期の歴史も詳しく記載されました。第一・第二コンビナートは住宅地のすぐ近くにいて、近所の住民に迷惑をかけしました。海水汚染や大気汚染により四日市喘息-日本の四大公害の一つとなりました。

その時の住民の生活写真や汚染に囲まれた空・海の写真を見って、まるで今の中国みたいです。結構びっくりしました。とても貴重な機会ですが、50年前に公害の被害者の一人であるその方は、自分の体験をそのまま語ってくれました。漁師の自分にとって、大切な海を奪われ、もうそのまましたら終わりだという思いがあって、企業との「戦う」を始めました。

公害があったからこそ、その辛い思いを世界に知らせ、二度と繰り返さないように私たちに伝えました。

その方は、もう今８４歳のお爺さんですが、声はものすごく元気で、力強いでした。これだけを聞いても感無量でした。

四日市市の公害問題は、市民、企業、行政が一体となった環境改善の取り組みにより、50年後の今は大幅に環境が改善されました。

その方は、「いくら儲かるでも、命がないと何もない」という話はずっと頭に響いています。

今の中国の現状を考えると、まさか「儲かる」に注目しています。身近の例を一つ挙げたいです。私の中国の実家は、海に近く、昔はきれいな町でした。この最近に、海辺には「開発区」という町を新しく作って、多種多様な工場を立ち上げました。

今年の旧正月に、私は実家に帰りました。その間に、晴れの日にも、グレーの空が続いて、青空はすごくめずらしくなりました。しかも、空気に時々変な匂が混ぜています。

ずっと実家に生活している両親にとって、その変化はあんまり気づいてなかったですが、年1回に帰る私にとって、変化は意外に大きいです。

そんな問題に対して、まずは、その方のような、「我慢しない、悪い奴と最後まで戦う」の人間がいって、市民・企業・行政が共同に努力しないと、環境問題は根本的に解決できないと強く感じています。

中国の環境問題の解決は、中国のことわざにいうと、またまた「任重而道远」と思います。

孫启翔

四日市喘息、水俣病、イタイイタイ病、新潟イタイイタイ病は日本の四大公害として知られています。今回は四日市公害と環境未来館で四日市公害について学びました。

四日市市歴史の概略：江戸時代の四日市市は宿場町として機能し、港を中心としている町でした。安政の大地震の影響で港が衰弱しつつあり、明治時代になると、この状況は稲葉三衛門によって改善され、四日市港を設立され、貿易は日本全国へと拡大し、さらに国際貿易の規模に至りました。繊維などの貿易は盛んに行われていました。昭和初期の頃、西洋技術を吸収して沿岸部に肥料、ガラス、繊維工業用洗剤を製造する化学工場と石油精錬工場を立ち上げました。この時期に国が塩浜地域を買収し、第二海軍燃料廠を建設しました。戦後、国は旧軍燃料廠跡地の払い下げを決定し、塩浜地区に第一コンビナートを建設し、1959年に稼働させました。

四日市市汚染：明治時代の日本は欧米技術を導入し、工業化が拡大する一方、環境汚染が深刻な問題となりました。沿岸部では昭和初期により工場排水に伴う漁業の被害があり、第一コンビナートの稼働によってこの被害がさらに拡大しました。また、亜硫酸ガス主因とした大気汚染による健康被害が生じました。四日市市冬季は北西の季節風は強く吹くため、第一コンビナートと鈴鹿川を隔てて風下に位置する磯津では、強風時に発生するダウドラフト現象（煙突から排出される煙の吐出速度が周囲の風速よりも小さく、また、排煙温度が低い場合には、煙はあまり上昇せず、風下にある建造物の後ろで生じる渦に巻き込まれて降下し、滞留を起こす現象）によってコンビナート工場群の低い煙突からの煤煙の影響を受けて高濃度亜硫酸ガスが測定されました。一方、夏季には主に強い南東の風が吹き、コンビナート北西部の地域にも煤煙の影響が及びました。

四日市住民運動：最初の住民運動は第一コンビナートが稼働した翌年（1960年）、塩浜地区連合自治会は市に対して「工業地帯からの騒音とガスで夜もおちおち眠れない」と善処を求める陳情でした。同年、四日市市公害防止対策委員会が設立され、公害による人体への影響を調べました。その結果はコンビナートのある地区に呼吸器疾患が多いことが分かりました。後、三重県立大学や塩浜病院なども調査の取り組みを行いました。1962年制定されたばかりの「煤煙規制法」の影響で翌年に黒川真武元通商産業省工業技術院長を団長とする調査団が四日市市を調査し、勧告を市民に出しました。この勧告のもとで病院に空気洗浄機の設置や、学校に「公害マスク」を配布しました。小学生が一日6回うがいなども行われました。1963年の頃、塩浜地区連合自治会は自治会費で地区の患者への医療費負担し始まったが、多額のため後に中止しました。そのために四日市医師会は公費による全額負担を求めて市議会に奔走し、1965年に全国初めて四日市市は公害被害者の医療費の公費による全額負担制度を創設しました。

環境改善の取り組み：環境状況を改善するために、市民、企業、行政が一体となり、1976年度に四日市市の青空を取り戻しました。具体的に、企業側では、1965年「黒川勧告」を受け、高煙突化、燃料の低硫黄化などの他、技術開発が進んだ排煙脱硫黄装置（数百億円にもかかったと言われ）などが設置されました。また、第三コンビナートの建設時には、行政と公害防止協定を締結し、第一と第二コンビナートにも広がりました。

行政側では1965年から四日市市が単独で公害認定患者の医療費寄付を行い、1970年国が制定した救済法で患者の救済は引き継がれました。1968年に大気汚染防止法が制定され、排出基準が見直されました。1971年に三重県は先に硫黄酸化物の総量規制を導入し地域の環境予測計算手法を確立しました。また、1967年に「公害対策基本法」が制定され、環境基準の設定や公害防止計画などが規定されました。さらに、全国的な公害問題の激化するため、1970年「経済発展との調和条項」が削除され、生活環境の保全を国民の健康保護と並ぶ公害防止の第一義的な目的として明確に位置付けました。

市民側では1968年「四日市公害認定患者の会」が成立され、患者救済などを目的とし、行政に陳情や折衝などの活動を行いました。その後、「四日市公害認定患者と家族の会」と「磯津地区公害認定患者の会」が活動続けてきました。また、長年にわたって四日市住民生活記録し続けた故澤井余志郎氏は公害被害者の方とともに語り部として1982年に四日市公害を伝える活動を始めました。

語り部さんの話：その方は地元の漁師、今年（2016年）84歳で、公害裁判当時のことが今も生き生きと語られました。公害発生初めの頃には漁で取った魚が臭くて、みんなに文句を言われ、売れなくなりました。後、コンビナートの公害だと分かりましたが、裁判に勝とは思いませんでした。裁判当時に自らの家族も反対されたが、澤井余志郎さんに説得されて約5年間かけて裁判に勝ちました。「人間が公害されて死んだら、国がつぶれる」などと話してくれました。

感想：公害記録や語り部の話を聞くとその問題の深刻さが感じました。被告企業の立場では当時（1960年）の排出量は法律に定められた基準内ですが、それにも関わらず公害が起こされたことが予想できませんでした。四日市喘息の本当の犯人は公害であることが分かりました。原告や被告、国にもそれぞれの立場があり、誰の責任であるかは本当にわかり辛いと思います。しかし、公害が起こされた以上、無視できなく、公害が発生する前に予防することが大切だと思います。このため、公害意識や公害教育が必要だと思います。

余雅婷

公害資料館の見学で、三つの特徴が示されていたと考えられる。一つ目は、「教育」する目的が目立っていた点である。環境改善の歩みから得た教訓を生かし、より良い環境を次代に引き継いでいくため、公害と環境未来館で展示が設置されている。「環境改善の歩みから得た教訓」とは、いったいどのような教訓であるの。それを知り、四日市で何が起きて、どうやって公害と向き合ってきたのかと考えるようになったため、展示が設置されている。

二つ目は、展示エリアで様々なコーナーが設置されていることである。「産業の発展と暮らしの変化」、「公害の発生」、「まち作りの変遷」、「環境改善の取り組み」、「現在の四日市」、「環境先進都市四日市」の六つのコーナーに分かれておりそれを順にたどるようになっている。例えば、「公害の発生」のコーナーは写真と展示物、解説で構成されている。白黒写真で構成されているため寂しい雰囲気ではある。また、タッチパネル式の情報検索コーナーで聞くことのできる関係者のインタビューがある。そのような形で四日市公害を様々角度から多角的に考えることができる。そして、各展示の下には、引き出しが並んでいる。その引き出しを引っ張り出すと、そこには解説が書かれている。子どもが解説を見やすいようにとの工夫である。

三つ目は四日市公害の記憶を後世に、資料館という空間を「記憶」の継続の場という点である。例えば、患者が体験談を肉声で語るコーナーや、当時の状況を記した証言集など、公害の悲惨な現実を学ぶことができる。

また、四日市公害の記録は澤井余志郎さんが取り続けた膨大な写真によって残されてきた。しかし、ちょっとだけ写真集に引っかかったのは、写真展にいなかった写真だ。それが、公害患者の方々が今まさにぜんそくで苦しんでいる姿を捉えた写真である。もしかして、それは澤井さんが、目の前に苦しんでいる人にファインダーを向けることよりも、言わば報道優先より、人間の尊厳優先した結果であり、澤井さんの良心の表れでもある。しかし、このような記録を残し得なかった事実も含めて、四日市公害の記憶をより厚みのあるようにするには、どのようにするのか。そのことを問われてくると思う。

かつて四日市は、深刻な公害を経験した。この資料館の設立をきっかけに、公害の悲惨さ、そして環境改善に取り組んだ経験を世界に伝える。この資料館は地域博物館として、単に学界の定説といわれるものを解説的に展示する場ではないと感じる。ましてや、地域に根ざして、新たな価値をもたらす文化・情報・人の集積所である。まるで公害を記録することに執念を燃やす澤井さんが記したとおり

公害イメージをなくすとして、教科書の改訂を要望している向きがあるが、もともと見えないものを相手にするのではなく、見えるもの、形あるものを相手にしてこそ効果があがる。それには、大気汚染が改善した道筋を、見える、聞こえるもので表示したほうがよい。常設展示場や、読む、語りべに聞く施設（公害学習センターといった施設）が必要である。

今回の見学、留学生一人ひとりがそれぞれの研究課題に向き合い、学習と研究をともに進めていける見学経験だと思っている。

楊金娟

3月18日に私たちは四日市市の「四日市公害と環境未来館」に訪れました。駅に着いたと見事な風景、綺麗な噴水が目に入り、美しい早春の空は澄みわたり、素晴らしい青空でした。50年前、日本四大公害の一つ、四日市ぜんそくがここで生じたことが本当に想像しがたいものでした。

見学が二つの部分に分かれて、最初は解説員から四日市市の歴史、環境汚染の原因、病気に罹る人の様子と裁判の経緯。また現在四日市では市民、企業、行政が協力し合って環境改善に取り組み、美しい空を取り戻した過程を紹介していただきました。解説員の話を聞きながら写真、録音、映像などを加えて公害展示をじっくり見て回り、また質問に対して補足説明もしていただくなど、非常に充実した見学でした。そして、館内見学で四日市公害について理解を深めたうえで、四日市公害の被害者当時裁判を行った方による講話を聴きました。当時を知る関係者の生の声に耳を傾けるだけではなく、私たちの質問にも熱心に回答していただきました。四日市市に対する愛、環境破壊の憂い、病気に罹った時辛い思い、裁判を行う時の矛盾な気持ちと決意、仲間たちとの支え合ったことなどはその方の話から深刻に体験し会得しました。

今回の見学でとても印象に残ったのは、「四日市公害と環境未来館」が出来たきっかけについての話でした。歴史や教訓を忘れず後世に伝える意味合いが含まれることに加え、一面的に問題を考えるではなく、市民、企業、行政の協力し合いによって問題解決に努力する姿勢を見学者にきちんと伝えてきました。確かに、経済発展と環境破壊という社会的ジレンマ、国家利益と市民健康という衝突を直面するとき、バランス良く、両者を共存する道を探った経歴が四日市市はいい見本として、日本だけでなく世界にも影響を与えました。また、その方が私たちに贈ったメッセージ、「国がいくら盛んでも、人が亡くなったら、その国も潰れる」という話でした。現在の中国の大気汚染がひどくて、なかなか改善しにくい状態になっています。毎年肺がんで亡くなる人が増加し続けています。まるで50年前の四日市市と同じ様です。目の前の経済利益ばかり追求し、環境意識がかなり弱い中国への警告だと考えています。

日本の公害問題については、学校に「環境社会学」の授業で触れたことがあります。今回の見学が授業から実際に体験することができました。また、食事会のとき自分たちの感想や意見を交換することもでき、理解が格段に深まりました。日本人は環境意識が高いと言われたが、今回の「四日市公害と環境未来館」の見学がそれをもう一層明確にしました。それに対して自分たちが学ぶべきところがたくさんありました。環境保護に対して、日常生活から自分が何をできるのか、そして、中国に帰ったらどうやって周りの人に伝えていくのか、十分に考える必要があると思っています。

楊斌

三月二〇日（日）に、市川国際奨学財団のみなさんと一緒に三重県の四日市市に尋ねました。とても楽しんで一日を過ごしました。いろいろなことを勉強しました。午前中、京都駅で集合して一緒に四日市市へ向かいました。いい天気でした。

四日市市は、約五〇年前、大気汚染によって多くの人々が被害を受けることにより知られます。当時の日本は戦後復興から高度経済成長期に入りました。経済優先の社会背景のもと、四日市市を含む日本全国各地に大規模なコンビナートが次々と建設され、工場周辺ではさまざまな公害が発生しました。四日市市には、三つのコンビナートが建設されているが、おもに被害をもたらすのは第一と第二コンビナートといいます。

午後、四日市市公害と環境未来館を見学に行きました。案内者の話しを聞きながら館内へ進んでいきました。内部を入りますと、四日市市の公害の発生に至る経緯や被害、環境改善に向けたさまざまな方策などについて、映画や当時に残された写真など貴重な資料を展示しています。館内の見学を通じて、公害問題には詳しく勉強しました。子供から公害問題の意識が培われるべきだと思います。現在、市民、企業、行政が一体となった環境改善の取り込みにより、四日市市は大幅に環境が改善されましたが、その苦しむ経験と教訓から得たものをいかにいかして、次世代に伝えるのも重要な課題と思います。

館内の見学が終わった後で、語り部さんの話を聞きました。当時のことを詳しく述べてくださいました。公害の怖さを深く感じます。そして、五年近くの四日市市公害裁判のことを話しました。四日市市公害裁判は、日本の公害問題を解決への道を開いたといいます。とても、貴重な話です。

今回の四日市市の訪問によって、汚染に対して深く認識しています。環境問題重視すべきだと思われます。

今回の交流会は、私が在籍しているうちに、最後の交流会です。まもなく、終了する日を迎えます。この二年間で、市川国際奨学財団が行った交流会をたくさん参加しました。さまざまな知識を勉強しました。とても有意義な交流会でした。今後とも、よろしくお願い申し上げます。

梁宇熹

今月の２０日に、市川国際奨学財団の奨学生交流会に参加させていただきました。今回の交流会は四日市市に訪れ、四日市市立公害と環境未来館の見学を通して、環境問題について考えさせられる素晴らしい研修でした。

交流会当日の天気は大変よくて、四日市市の青い空がとても印象的でした。街の中心部に立派な建物が聳え、今回の目的地はそこにありました。館内には公害と環境に関する展示だけでなく、地域の歴史を展示する博物館や子供向けの学習コーナーなども設置されて内容が充実しています。

日本の四大公害の一つとして知られる四日市ぜんそくに関する展示をはじめ、公害問題をめぐる市民運動や裁判の歴史、さらには国や企業側が環境再生への取り組みなどなど、一通り見学して大変勉強になりました。

見学の後は語り部による講話もあり、当時の経験者の生の声を聞くことができました。自分にとって、映像資料や写真といった目に見えるものよりも、人々が語ってくれた内容のほうが考えさせられ、印象に残ります。当時の状況はどうだったのか、その後はどうなったのか、これからはどうするべきなのか、これらすべてを理解するには、やはりものだけでは不十分だと思い知りました。

また、解説担当のスタッフさんから、語り部の一人であり、これまで大きな役割を果たしてきた方が去年末に亡くなったことを知りました。日本初の公害裁判の当事者は今や最後の一人しか健在していないことを思いますと、この講話の重みとありがたさをさらに感じています。

環境問題は我々にとって身近な問題であり、国や社会の将来にも繋がる大きな課題である。周知の通り、現在の中国は急速な経済成長とともに大きな環境問題を抱えています。そのため、二度と同じ過ちを犯さないように、日本が過去に歩んできた道から学ぶことが多々あると思います。

今回の見学で個人的に一番感銘を受けたのは、地域の公害問題を解決するにあたって、経営者や技術者だけでは限界があり、弁護士や活動家そして被害を受けていた市民たちの働きが想像以上に重要であることでした。いまの日本の青い空と美しい環境は決してあたりまえのものではなく、むしろこれまでのたくさんの人々の固い意志とたゆまぬ努力の結果と言うべきでしょう。

自分が現在研究している課題は環境と公害には無関係に見えますが、人々の生活を豊かにし、より良い未来を築く点に関しては共通していると思います。四日市公害の歴史と教訓を常に考えながら自分の分野を頑張っていけば、いつかは環境問題の解決に繋がり、多少は貢献できるかもしれません。

今回の奨学生交流会のおかげで、有意義な一日を過ごすことができました。