修了するにあたって
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索南 卓瑪
2016年に貴財団奨学生として採用していただき、2年間奨学金を支給していただきました事に心より深くお礼申し上げます。
私は6年前に日本へ留学し、関西大学の東アジア文化研究科において様々なことが勉強でき、非常に充実した毎日でしたが、勉強に打ち込めば打ち込むほど、経済面でも限界がありました。しかし、貴財団の奨学金のおかげで、両親の負担をできるだけ減らすことができ非常に感謝しています。そして、奨学金のおかげで、私自身も学業のみに専念でき、無事に博士号をとることができ、今月で卒業しました。
貴財団から頂いた奨学金は、主に自分の研究に必要な参考書籍等の購入、フィールドワーク調査等の課外活動費に充てさせていただきました。また一部は生活費や家賃に充てさせていただきました。まだまだ未熟ですが、精一杯研究者の道を進んでいきたいと思っております。そして、さまざまな地域や社会が培い継承してきた文化を理解と分析し、この領域で学んだ知識や視点、考え方をグローバル化が進む現代社会で活かしていけるよう心血を注いで、研究に打ち込む所存です。
貴財団の奨学生としてこの2年間、様々な研修旅行や交流会に参加させていただき、非常に充実した2年間でした。そして、様々な国から来た留学生と友達になり、様々な大学や分野の学生と交流ができ、自分の分野だけではなく、他の分野のことも知る機会を得て、楽しい雰囲気の中で、いろんな勉強ができまして、本当に貴財団のことを深く感謝しております。貴財団の奨学生として、将来の人生の中でも貴財団で学んだことを生かし、微力でありながらも日本と中国の架け橋になるように頑張りたいと思います。
そして、私は今、地元の大学で就職できましたため、四月からは地元に帰って、日本で学んだ知識と自ら感じた日本文化を学生たちに伝えつつ、将来は微力ではありながらも一人でも多くの学生が留学できるように頑張りたいと思います。
(平成30年3月修了) -
彭強
2016年4月に市川国際奨学財団の奨学生として採用していただき、2年間奨学金を支給して頂きました事に心より深くお礼申し上げます。
今年3月で奨学金をいただくようになって、もう2年になりました。奨学生になった時を思い出すと、あたかも昨日のことのようです。あっという間に、2年間が過ぎました。
振り返ってみると、2015年9月、日本に再び戻って関西大学東アジア文化研究科に入りました。市川国際奨学財団のおかげで、奨学生になって経済的な負担が大いに軽減されました。ですので、時間的にも余裕ができて、自分の学業に専念できるようになりまして誠にありがとうございました。
博士後期に入って、自分の研究する課題は19世紀におけるフランスの漢学の文体です。19世紀フランス人Bazinの『GRAMMAIRE MANDARINE OU PRINCIPES GÉNÉRAUX DE LA LANGUE CHINOISE PARLÉE』という本を中心として、たくさんのフランス漢学に関する資料を揃えて分析しています。同時に、外国人(主にフランス人)がどうやって中国語を勉強するかを考察し、漢学がフランスにどんな影響を与えるかを解明します。現在は、博士三年生になって、自分の研究が順調に進んでいて論文を次々に出すので、前よりもっと忙しくなって、一年間に何回も海外、国内の学会に参加します。それについても市川国際奨学財団のおかげで、経済的に支えていただきました。たまにストレスが溜まります。その時、貴財団から経済的な支援だけではなく、ほぼ毎月奨学生の研修会も行われて、日本の文化にも触れることができました。「阪神・淡路大震災記念 人と防災センター」訪問や、「友にすすめたい私の一冊」プレゼン大会や、六甲山ハイキング、東京研修会などの交流会が開催されました。貴財団の交流会に参加できることで、各国から来日した留学生と留学経験や意見などを交換することができて、よいコミュニケーションも取れて、自分の視野を広げながら、貴重な経験をもらいました。そして、貴財団の交流会を通じで、他校の留学生と、新たな友達ができて、すごく嬉しいと思っています。このような温かい財団に恵まれたことは本当に幸せで、家族のようだと思っています。
貴財団への感謝の気持ちをわすれずに、今後の人生においては、感謝の気持ちを持ちながら、何らかの形で社会に恩返しができるように一層精新進して参りたいと思います。末筆ながら重ねてご礼申し上げるとともに、皆様のご健康をお祈り申し上げます。
(平成30年3月修了) -
顧燕
この2年間、市川国際奨学財団の奨学金を受けさせて頂いて、心から感謝しております。
財団の温かいご支援のおかげで、家族の負担を減らし、留学生活に専念することができました。それだけでなく、奨学生生活を通して、恩返しの大切さや自分の社会的責任感も思い知らされ、自分が大きく成長したと実感しました。これからは感謝の気持ちを胸に、専門知識の勉強に努め、人の役に立つように一生懸命頑張っていきたいと思います。
また、財団は経済的な支援にとどまらず、交流会や研修会など、有意義な交流活動を数多く企画してくれました。山を登ったり工場を見学したり、楽しい遊びもあり、勉強にもなります。東京研修会、「四日市公害と環境未来館」の訪問、「友にすすめたい私の一冊」プレゼン大会、そして「ユニバーサルマナー検定」などなど、多彩な交流会に参加することにより、貴重な体験をたくさん得られるほか、各国の留学生たちにも出会えて、交流を深めながら、お互いの経験を共有することもできました。
財団がこうした環境と土台を与えてくれたおかげで、私達は物質と精神の両方において、大きな収穫を得られ、さらなる進歩を求めることができました。
短い二年間ですが、大変お世話になっており、ありがとうございました。市川国際奨学財団から修了しても、OGとして今後の交流会や研修会にも参加し、「後輩」との繋がりを深めたいと考えています。市川国際奨学財団への感謝の気持ちを忘れず、今後もっと頑張りたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
(平成30年3月修了) -
車競飛
市川国際奨学財団奨学生とて2年間、大変お世話になりました。心より感謝しております。
財団のおかげで非常に豊富な留学生活を送りました。この2年間、財団からのご支援をいただくことで、勉学や研究に専念できたことだと思います。
また、市川奨学生になって心に残ったことは何かというと、何より皆さんとのお付き合いです。各分野での同期奨学生から、自分の研究であまり触れないことをたくさん教えてくれて、ほんとにうれしく思っています。さらに、財団の活動を通して、皆さんとの絆が強くなった一方、現在活躍している先輩の姿を見て、自分はこれから社会人として責任感を持つように、自分の知識と力で社会に還元しようと思います。
私たち留学生は、国際両国交流の掛け橋として期待されていると思います。自分が異なる文化の中に身を置いて「心と心」の交流をすることが、その文化の理解に役立つことを感じました。これからも国際交流の掛け橋の役目を果たし、頑張っていきたいと思うようになりました。
最後に、これまで勉学や研究に専念する機会を下さった財団の皆さんに深く感謝申し上げます。
(平成30年3月修了) -
叢 博杰
先日盛大な修了式を開きいただき、誠にありがとうございます。非常に楽しかったです。市川国際奨学財団の採用式はまだ昨日の話と感じますが、今の私も市川国際奨学財団を卒業しました。この一年間は本当に助かりました、そして楽しかったです、本当にありがとうございます。
私は理系の学生で普段は実験ばかりして、研究室からほとんど出かけなくて友達作りや研究以外のことなど触れ合う機会があまりありません。市川国際奨学財団は経済面をサポート下さるだけではなく、たくさん有義な交流会を開き、たくさんの友達ができて、いろいろなことを勉強する機会を下さいました。おかげさまで、私の博士課程の学生生活は非常に豊富になりました。
こんなに恵まれている環境で生活しているので、私はもっと頑張らないといけないと思っています。そして、遂に日本学術振興会の特別研究員(DC2)として選ばれました。これは博士課程の学生に対する非常に名誉なことです。また、私が執筆した論文(JNK and Yorkie drive tumor progression by generating polyploid giant cells in Drosophila, Oncogene, 2018)は今年3月14日出版しました。さらに、私は58th Annual Drosophila Research Conference(国際学会、アメリカ)において口頭発表者として選ばれて、当該領域の世界の中心研究者が集結する場でトークをするという大変貴重な機会を頂きました。この全ての成果は、市川国際奨学財団の支援があったこその結果です、心から感謝しております。
市川国際奨学財団を卒業しましたが、市川国際奨学財団との繋ぎを大切にしたいと思っています。市川国際奨学財団の皆さんと一緒にいる時間は私にとって非常に大事な宝になっております。今の私はまだたくさんの人々に支えられている立場になっていますが、一刻も早く人を支えるように頑張って行きたいと思っています。引き続きよろしくお願いいたします。
(平成30年3月修了) -
Phal-Chea
First of all, I would like to express my sincere thanks to Ichikawa International Scholarship Foundation for the generous financial support. Thanks to the support for the last two years since April 2016, I could reduce my part-time job, so that I can have more time to concentrate on my academic research as well as to conduct field researches to collect necessary data in Cambodia. My research focuses on the impact of scholarship program on learning outcomes targeting poor students in Cambodia.
Ichikawa International Scholarship Foundation does not only provided me and other students the financial assistance, but also gave us plenty of opportunities to learn and experience Japanese culture and various social issues through study visits, lectures and many other events. This is what I normally could not experience with my academic and daily life in Japan. In addition, I also very appreciate the chances to talk to and share experience and inspirations with the foundation’s staff and other students from other universities and countries. One of the most memorable talks or discussion that I still remember was during a dinner after the visit to Yokkaichi Pollution and Environmental Museum. It was about the diversity and how people think from different prospective based on their own experiences and backgrounds.
I am very glad to be a member of the foundation and hope to be able to get connected with the foundation through some sort of activities or events in the future. I will try my best to make use of what I learned here in Japan and be a bridge between the two countries of Cambodia and Japan. Since I will be still in Japan for a little while, I am anticipated to join other future events organized by the foundation. Lastly I would like to wish the staff of the foundation success in continuing these meaningful activities.
(平成30年3月修了) -
マイマイティリ イマム
平成30年3月をもちまして、市川国際奨学財団を修了することとなりました。
日本に来て最初の一年半すごく苦しんでいました。でも、日常生活を維持して自分の研究を続かなければいけないので、僅かなアルバイト代に頼って生活を送っていました。大変な生活環境でした。幸い、2016年4月より市川国際奨学財団の奨学生になりまして、御蔭で経済的心配なく、勉学、研究にも集中できるようになりました。これはなんと言っても私にとって一番大事なことでした。
言うまでもないが、「経済的心配がない」、こういう言葉は言うのが簡単ですが、家から遠く離れて、海外で経済的、精神的共に苦しんでいた、それでも、自分の夢を叶える為に必死で頑張ている私費留学生にとって、いわゆる「神の恩恵」ぐらいものです。私たち留学生にこういう恩恵を与えたのは「市川国際奨学財団」でした。この恩恵は経済的だけではなく、精神的にも支えてきました。月一回の交流会を通じて、異なる国、大学、異なる研究分野の学生と出会い、友達になり、楽しい時間を過ごしながら、日本の様々な文化を体験することができました。
「留学」というのは単なる海外の最先端技術、知識等を学ぶことだけではなく、個人的成長、成熟過程だと思います。今までの人生であまり気づいてなかったこと、当たり前だと思っちゃったこと、大事にしなかったものなどを振り返して改めて認識する過程だ思います。この過程を順調に進めるために経済/精神的支えてくださった「市川国際奨学財団」に心の底からの感謝しかありません。この2年間大変お世話になりました、本当にありがとうございました。これからの人生で、財団から頂いた恩義と支援をいつか社会に還元できるように、頑張り続けていきたいと思います。
(平成30年3月修了) -
謝 程
今年は日本に来てから8年になりました。大阪に来た当時は、大学の近くの小さい駅、きれいな大阪城、心斎橋で動いている大きい「カニ」、本場のたこ焼きなど、私にとって珍しいものばかりでした。でも自立に生活するのはそんな簡単ではなく、すぐにいろいろな問題を考えなければなりません。家賃や生活費などを稼ぐため、アルバイトをし始めました。研究をしながらアルバイトをし、様々な経験を受けたが、自由に利用したい時間はあまりありません。
2年前から市川財団の奨学金を受けました。まず、経済面では負担が軽減さら、毎月どれくらいのアルバイトをしなければならない悩みは解決されました。研究をする時間は更に利用できるようになりました。奨学金を受けた1年目に、調査や論文の改正に多くの時間を費やし、研究の難しさを体験しました。しかし、研究に一生懸命取り組んだことが認められ投稿論文が学会で採用され、大きな満足を味わいました。また、奨学金財団は毎月に様々な交流会を開催しており、自分の大学以外の留学生に会い、ほかの大学のことを聞きながら他の留学生のあらゆる辛酸と甘美を感じられます。そして交流会は、室内の講座などに参加し研究以外の知識を勉強でき、室外で体験見学をしたり、ハイキングをしたりして、いつも研究室で座ってパソコンを使う私にとって、体を動きチャンスができ、大好きな活動です。
楽しい時間が経つのがいつも早く、奨学生とした2年間はもうすぐ終わりの時期になります。これからまた学校とアルバイト先の間で繰り返す生活に戻りかもしれません。これから皆さんに会えないかもしれません。これから研究や仕事や生活などに様々な困難があるかもしれません。しかし、私にとってこの2年間は人生の貴重な思い出と経験ので、この2年間のことはぜったい忘れません。そしてこの2年間にあったことはホット話題として家族や友達にずっと伝えたいです。
最後は市川国際奨学財団にもう一度感謝をさせていただきます。この2年間にいろいろを世話になっており、ほんとうにありがとうございました。また皆さんは自分が幸せなりたい人生に向かって進むようお祈りします。
(平成30年3月修了) -
李浩鎮
来日したのが昨日のことのように思えるのに、もう博士学位を取って帰る日が来てしまいました。私は九年半前に来日し、ずっと大阪に住みました。韓国では10年たてば川や山も変わるといいます。いつまでも同じだと思っていた景色が変わっていくのを見て、それが実感できました。
学部、修士課程および博士課程の中で自分の進路に関する不安があったり、論文がうまくまとまらなかったり大変でしたが、何とか博士学位をとることができました。今まで努力してきたので、無事に学位を取れたと思います。しかし、それだけではなく財団の方々や両親をはじめとして支えてくれた人たちや、先生方をはじめとして様々なことを教えてくれた人たちがいたからだと思います。このように多くの人から恩を受けてはじめて取れた博士学位であることを忘れずに、私も人の役に立っていきたいと思います。
このように修了に関する感想を書くことは、自分の日本生活を振り返るいい機会になりました。ありがとうございます。
(平成30年3月修了) -
石 夏氷
私が市川国際奨学財団から奨学金をもらったのは大学の三年生と四年生の二年間です。その前にアルバイトを三つ、一番多いとき四つ掛け持ちをしていました。そのせいで二年生の終わりの成績表を見ると、「このままじゃ四年に進級できるかな」と悩んでいました。丁度そのごろに市川国際奨学財団から案内がきました。正直に実は全然期待はしていなくて、なにせぼろぼろの成績でしたから。しかし、面接で採用の担当者は丁寧に私の事情を最後まで聞いてくれて、理解しようとしてくれました。そして何日後学生課から採用された通知が来ていることを聞いたとき、嬉しくて震えがとまらなかったです。
その後私はアルバイトを二つやめてできる限りに学業に精力を注ぎたいとしました。そして三年の終わりごろになると進級はもちろん、卒業するための単位もほとんど取れました。財団からの資金援助があるからこそ、三年生からアルバイトの時間を減らせて、グラスメートと一緒に勉強できる時間が空きました。またグラスメートとの交流が増えたり、いろいろな機械の設計を一緒にやったりしました。そのうち設計というのはすごく楽しいことで、将来技術者になるということに決心しました。大学四年生のときは就職活動や研究を両立し、その後ある会社のインターンシップで自分が理想した仕事と出会ったことにもなりました。
もし市川国際奨学財団がいなかったら、私は技術職に就けなかったのかもしれません。もし市川国際奨学財団から援助がもらえなかったら、大学の生活は依然として苦しいものになり続けたのかもしれません。市川国際奨学財団が進む道を照らしてくれたから、たち止らず前に進むことができました。市川国際奨学財団が支え続けてくれたから、絶対頑張ろうと決めました。市川国際奨学財団への感謝の気持ちで一杯いっぱいです。本当にありがとうございました!これから、人々の幸せに貢献できる人を目指し、たくさん機械を作り、市川国際奨学財団から学んだ奉仕の精神、今後の出会った人々にも伝えていきたいと思います。
(平成30年3月修了) -
呉 恬
2年間市川国際奨学金を受給させて頂いて、誠にありがとうございます。 この場をお借りして、心より謝意を深く申し上げます。
お陰様で経済的に苦しむことなく、順調に大学4年間の学業を終えました。同志社大学では専攻のコミュニケーション学に加え、経済・会計・政治学など様々な学問に触れ、未知な世界への第一歩を踏んでみました。また、学士論文では日本語学習者と母語話者の調査を実施し、今まで触れたことのない分野において、自分なりの結論を出せました。私のようなノンネーティブ日本語学習者にとって、少しでも役に立てれば良いかなと思っています。
また、財団が企画してくださった研修会にも参加させていただきました。六甲山でのハイキングや、万博公園での遠足など、皆さまと楽しく過ごせた時間が未だに記憶に新しいです。自分と異なる専攻の方々にお会いでき、好奇心が刺激され、もっともっとやったことのない学びに挑戦しようと決意いたしました。そのようなチャレンジをさせていただく舞台として、(株)アクセンチュアを選ばせていただきました。初夏の5月から入社し、グローバルに活躍できるコンサルタントを目指しております。
奨学金を受給するまでは勉学と学費の捻出に精一杯で、授業が終了してからアルバイト先に行き、そして帰宅してから勉強する日々を繰り返していました。あまりの忙しさに外の世界に目を向く暇もなく、内向きな性格になりかけた時期もありました。奨学金を受給して以来、経済面も時間面も余裕ができ、色々なチャレンジに挑む勇気が身につきました。そのうち最も印象深かったのが就職活動でした。約1年間を渡り実施する就職活動は、今後のサラリーマン人生を大きく左右するではないでしょうか。奨学生だった自分は、貴財団のサポートがあるこそ、気臆れることなく本当に行きたい会社を受け、自分の夢を追うことができました。
奨学生としての2年間はあっという間でしたが、これからはOGとして、財団及び奨学生とのご縁をますます深めていかせていただきたいと思います。また、市川奨学財団から得たサポートを、自分なりの形で今後社会に還元させていただきます。
(平成30年3月修了)
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